ラウンジやキャバクラを開業したいと思っている申請者さんにとって一番重要でエネルギーを使うのは物件選びではないでしょうか。
　まず自分の前職や生活圏やどんな客層のお店にするのかなどからどのエリアで開業したいというのがあるはずです。
　またどれくらいの広さのそれくらいの家賃がいいという計画もあるでしょう。また初期費用を抑えるために居抜物件を探している方もおられると思います。
　あと一つ付け加えていただきたいのが許可が下りるかということです。そうなんです、いくらこのエリアで開業したいと思ってもそもそも社交飲食店（キャバクラ、ラウンジ等）の営業のできないエリアやいい物件が見つかったと喜んで契約をしても近くに保全対象施設があって許可されないということもあります。また、居抜物件で前のオーナーも社交飲食店を営業していたので当然、大丈夫だろうと思っていたら、前のオーナーが許可を受けて営業していた後に近くに病院が出来て許可が下りないということもあります。
　物件を契約して内装工事を終わらせ、設備を整え、許可申請をし、スタッフの手配をしたのにこの場所では許可が下りないとなると数百万、数千万という損害がでてしまいます。
　なのでこの場所的要件の事前調査が非常に重要になります。

用途地域とは建築できる建物の種類、用途を定めたルールのことです、用途地域は大きく分けて「住居系」「商業系」「工業系」に分かれ、さらに13種類のエリアに分かれます。

社交飲食店は「住居系」のエリアで営業をすることができません。飲食店は工業専用地域で営業できませんので社交飲食店で許可されるのは

商業地域

近隣商業地域

準工業地域

工業地域

ということになります。

用途地域は用途地域MAPや各自治体のホームページで閲覧することができます。

保全対象施設とはこのような施設が商業地域ではおおむね50メートル、それ以外の地域はおおむね100メートル以内にあると許可されないという施設です。

1. 病院及び有床診療所
   歯科医院もこの病院及び有床診療所に入りますので直接電話して有床施設があるか確認します。
2. 学校
   小学校、中学校、高等学校、大学、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園
   ＊大学のサテライトキャンパスが駅前、エキナカのビルに入っていることがよくあるので注意
3. 児童福祉施設
   認可保育園、認定保育園
   ＊認証保育園は保全対象施設ではありません
    

以下の地域は保全対象施設の有無にかかわらず許可される地域になります。（大規則第２条第２項、別表第3）

大阪市

北区 梅田一丁目（1番から3番まで及び11番に限る。）、角田町（1番及び5番から7番までに限る。）、神山町（2番から10番までに限る。）、小松原町、曾根崎一丁目、曾根崎二丁目、曾根崎新地一丁目、太融寺町、兎我野町、堂島一丁目、堂島浜一丁目、堂山町（1番から13番まで、16番及び17番に限る。）及び西天満六丁目の区域

大阪市

中央区 心斎橋筋一丁目（5番及び６番に限る。）、心斎橋筋二丁目、千日前一丁目、千日前二丁目、宗右衛門町、道頓堀一丁目（1番から10番までに限る。）、道頓堀二丁目、難波一丁目、難波二丁目、難波三丁目、難波四丁目、西心斎橋二丁目（３番から８番まで及び１３番から１６番までに限る。）、日本橋一丁目（2番、3番及び18番から20番までに限る。）、東心斎橋一丁目（５番、６番、１５番及び１６番に限る。）及び東心斎橋二丁目の区域